のんびり寄り道人生

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奇跡のカップル

 2019年1月6日(日)放送の「山下達郎のサンデー・ソングブック」で、リスナーから「好きな落語家・ネタ・理由」を聞かれた達郎さんは、好きな落語家に「古今亭志ん生 (5代目)」を選んだ。

好きな落語のネタは『五人回し』。登場人物が多いんで、すごい難しい話なんですが、それをちゃんとやられるので。あと『替わり目』。結局、一番好きな落語家は志ん生師匠なので、とにかく寝るときは、いつも志ん生師匠を聴いています。(略)理由は声ですね。言霊。癒しの声。声を聴くと安心する。結局、やっぱり話芸は内容とかコンテンツもありますけど、声が持っている力。歌でもそうですけど、そんなようなことに帰着しますね。

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 落語のことは、あまり分からないが、昔『山藤章二のラクゴニメ』(2009/08/19発売)を観た際、酔っ払っているような志ん生師匠の口調に「心地よさ」を感じた体験を思い出した。噺の内容(コンテンツ)は、ほとんど理解できなかったが、アニメの動き(※ご本人の実際の動きではないらしいが、リアリティがある)と、本物の語り口に、なぜか強く惹きつけられた。家族にもDVDを贈って勧めたところ、おおむね好評だった。

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 そのうち初心者向けのアニメ落語を脱し、インターネット動画で落語家自身の噺にも耳を傾けてみた。柳家小さん(五代目)師匠など好きだったが、声や表情、そして緩急自在の”間”が、とても心地よかった。そういえば新年に入って、大河ドラマいだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~』が始まったようだが、2020年東京オリンピックに向けたプロモーション臭が漂っているので、全く興味がわかない。だが、こういったコラボ企画によって、かつての私のように落語に触れたことがない人(特に志ん生師匠を知らない若者)たちが落語に興味を持つきっかけにはなるかもしれない。

 

 さて、現在の私にとっては、山下達郎さんの声や話し方こそ「癒し」である。”個人コレクションを使って発信する日本最高のオールディーズ・プログラム”を一人でこなしているのだが、よくケタケタ笑うので、こちらも頬が緩んでくる。志ん生師匠の影響もあるのか、ちょっと落語家っぽい、脱力した感じの話し方が心地良い。奥様の竹内まりやさんもまたしかり。昨年末は大好きな二人の人気企画『年忘れ夫婦放談』(内容は9thNUTSさんのブログ参照)を聴きながら、温かな気持ちで年を越した。

 ちなみに初めて両人が夫婦であると知った時は、失礼ながら「美女と野獣」「オペラ座の怪人」の組み合わせだと驚愕した。また『公私共にずっと一緒で疲れないのだろうか?』と勝手にいぶかったが、ラジオを通して、二人の砕けたやり取りを聴いていると、プロのシンガーソングライターとして互いを心からリスペクトし、今も思いやりを持って付き合っている様子が、ほのかに伝わってくる。きっと愛が凍りかけたら電子レンジで温め直しているのだろう(笑)。今もなお素晴らしい音楽を生み出し続けている”奇跡のカップル”が、いつまでも夢を与えてくれることを願っている。 

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