のんびり寄り道人生

何とかなるでしょ。のんびり生きましょう

AbemaTV「逆指名インタビュー」ASKA/吉田豪

youtu.be

 前回に引き続き、AbemaTV「逆指名インタビュー」を取り上げたい。番組初(第一弾)のゲスト、ミュージシャンASKAが逆指名したもう一人は、「日本一インタビューがうまい!」と定評のあるプロインタビュアー・吉田豪氏だ。

著作権保護のためライブ配信されたニュー・アルバム”Black&White"からの楽曲シーンはカットされている。

miyearnzzlabo.com

 ”インタビュー術”を身につけたプロインタビュアーであり、ASKAの一ファンでもある吉田氏の前で、(事前に自身をすっかり分析されてしまっていて相当照れくさかったのだろう)最初はやや恐縮しながら話していたASKAも、静かな情熱を秘めた恰好の聞き役を前にして、徐々にトークはヒートアップしていった。話題は、こんな感じだ。

  • 若いミュージシャンからも熱い支持を受け(世代を超えた)新しい音楽を模索していること。
  • 自らの世代が築き上げてきた歌謡曲(ポップス)というジャンルへのこだわりと信念。
  • 盟友・玉置浩二との逸話。
  • 事件後に歌を諦めようとした際、バンドメンバーや仲間が言った、引退を引き止めた言葉。
  • 音楽聴き放題という”音楽バブル”への警鐘。
  • アーティスト軽視が音楽業界全体の衰退につながると考え、自ら取り組み始めた音楽配信サービス『Weare』(ウィアー)について。
  • 音楽番組の舞台としてテレビに代わってインターネットが台頭していく可能性。
  • メディア不信だからこそ、ちゃんと自分の言葉で反論しなきゃいけないと思っていること。

そして話題が問題を起こした過去に及ぶと、「プラスにするしかないですもんね」と寄り添う吉田氏に向かって、ASKAは率直に心情を吐露した(以下はmiyearnZZ Laboさんの書き起こし文より引用。以降の書き起こし文も同じ)。

ASKA)うん。いまはね。そう。背いちゃいけないこともしっかりあるので。といって、そのことばっかり考えて、頭を垂れて生活するなんていう人生も送りたくないので。やっぱりある種、区切り目をつけて。あったことはあった。でも、前を向いて行かなきゃっていうところをすごく自分の中で、ある種区切り目ができたので。それからはどんどん前に向かっていってるかな。いまは。 

 終始和やかで温かな雰囲気の中、お互いをリスペクトし合っていることが伝わってくる、実に”紳士的”かつ楽しいトークだった。真のアーティストが”復活”する様をこうして見守ることができて心から嬉しく思う。(以下、ブログaska-burnishstone's diaryより一部、引用)

吉田豪氏は、照れ屋さんだったな。

それでも、さすがプロのインタビュアーでした。

 

放送されなかった部分に「反社会勢力」の話に触れた部分が、あったのです。

 

彼は、マスコミによって世間に浸透してしまった「僕と反社会勢力」との、

つながりなど、一切ないことを語らせようとしてくれたのです。

 

AbemaTVは「インタビューにおいて編集はしない」という番組スタイルを、
極限まで見事に貫いてくれたのですが、そこは、90分という放送時間の制約もあり、

その部分は入りきれなかったようですね。

  昭和から平成にかけて我がよの春を謳歌した超大物歌手は今、再びデビュー前のような心境に立っている。

ASKA)やっぱりある程度の年齢、それからキャリアを持つと、いろんなものを自分の中で抱えるけど、失うものがひとつだけあって。「新鮮さ」。

吉田豪)ああ、はいはい。

ASKA)この新鮮さっていうのは、絶対に得ることはできないから。これは無理ですよ。新鮮さを持っているのは、デビューした人だけ。表で。それからどんどん失っていくのが……でもね、今回あの事件によって僕は二度目の新鮮さっていうのを持ち合わせることができたんだな。これが。

吉田豪)ですよね。

ASKA)だからそこは大切に。その層に向かってもちゃんと歌を歌っていかなきゃいけないなと思っていますね。

吉田豪)たぶん人前で歌える喜びみたいなものを改めて味わえた。

ASKA)そうかな。うんうん。ですよ。

  ”復活”を遂げた人間の言葉は率直で清々しい。微力ながら一ファンとしてこれからもASKAの音楽活動を応援していきたい。ちなみにASKAとプライベートでも親交が深く、ASKAと並び称される抜群の歌唱力や作詞作曲センスを併せ持つシンガーソングライター、安全地帯の玉置浩二。彼らの音楽は世代を超えて、国境を超えて愛聴されている。また玉置は俳優としても一流の表現力を兼ね備えた真のアーティストだ。彼も離婚や病などの低迷期に一時的に歌手活動を離れていたが、2010年に”完全復活”を遂げた一人だ。少し鼻にかかったASKAの声は喩えれば納豆のようで、苦手な方(食わず嫌いの方)も結構多いのではないかと思うが、(ゴシップ記事が詰まらないことを書きたてなければ)玉置の天性のセンスが光る実力派バンド・安全地帯の音楽は男女問わず万人受けするのではないだろうか?

youtu.be

安全地帯”完全復活”コンサートツアー2010 Special at 日本武道館~Starts & Hits~「またね…。」DVD - 安全地帯

  玉置の声はCDから流れて聴くだけで心地いいのだが、この類まれな表現者のライブ映像は必見である。彼にゾッコンの友人たちの中で、ある女性は玉置の歌声を聞いているだけで”孕んでしまう”そうだ(笑)。ま、そこまで熱狂的になることもないだろうが、一度彼らのライブを鑑賞すればその魅力を堪能できると思う。ちなみに私にとって玉置浩二は”薬師如来”そのものであり、その歌声は精神安定剤である。かなり精神的に参って自宅に引きこもっていた時期には、安全地帯の”完全復活”コンサートツアー2010を収録したDVDを毎日何度も何度も眺め聴いていた。ひどく落ち込んで感覚が麻痺したような感情にも、すっと入り込んで癒やしてくれたのは、美しく繊細なメロディや歌詞だけではない。楽曲の合間に挟まれる玉置氏のMC(おしゃべり)や奥様(青田典子)の献身的なサポートを想起させる特典映像だった。地に落ちた人間が”復活”を遂げるためには真の仲間や家族の存在が欠かせない。やっぱり弱い人間は一人では生きられないものなんだなぁとつくづく思った。

youtu.be